2009.09.02
第5回~茨城で放牧場開き
梅山豚の茨城への導入が済んだ翌年の平成4年、お取引先、関係者約40名を集めて「放牧場開き」を行いました。
梅山豚を管理するための山小屋は、会長自ら柱を建て、屋根を葺き、壁板を炭焼きし、焼き目を入れ風合いを出したりしました。
梅山豚の小屋も自分達で建てました。
小屋の中には落ち葉を敷き詰めベッドにし、放牧場には椚(クヌギ)の木からどんぐりが沢山落ちていました。梅山豚は、のそのそとゆっくり落ち葉のベッドから立ち上がり、顔を上げて風のにおいを嗅ぎながら放牧場を歩いていました。
山小屋前では、会長夫人を中心にバーベキューの用意ができて来場者に振る舞われました。出席した方々は、初めて食べた梅山豚の味に普通の豚とは違う不思議な感覚を抱いたようです。
放牧場は、電気の柵で囲まれ大切な梅山豚が逃げないようにしていました。しかし、林間放牧は落ち葉や落ち枝が電気の柵にかかって、梅山豚が逃げ出ることもしばしば。ところが、梅山豚は臆病なので、毎回放牧場の近くをウロウロしていてため、すぐに発見されました。
ある大雨の日に、忽然と梅山豚が消えたことがあるんです。会長達は慌てて探しましたが、放牧場にできた大きな水たまりに鼻だけ出してカバのようにしている…そうです、そこにいたのは梅山豚だったんです。
こうして、慣れない放牧と慣れない梅山豚は毎日がドタバタの連続だったそうです。