2009.11.13

第7回~現社長 塚原昇が入社

 会長の長男、昇は東京で金融マンをしていました。
 今でこそ知られてきたいわゆる「ベンチャー投資ファンド」で働いていました。しかし、ある日気付きます。
 「お金でお金を生んでいる」だけのことに。
 「父親と一緒に素晴らしい豚肉を生産しよう、そしてみんなに喜んでもらおう」と。
昇は梅山豚を引き継ぐため故郷の茨城に戻る事を決心します。
 豚を飼育することは休みがありません。完全週休二日制の金融の世界とは全く違う生活になります。
その決心を固めるために昇は退職金を手に90日間の世界一周に出かけました。
 アジア→ヨーロッパ→アメリカと世界15ヶ国で食べた食事や肌で感じた文化、目で見た自然環境の雄大さが現在の梅山豚事業に生かされています。
 昇が梅山豚事業を引き継ぐ際に会長と交わした約束があります。
 それは「全てを昇に任せること」でした。
 父親であり当時社長だった会長は53歳、まだまだ現役。一方昇は弱冠27歳。
今から思えば思い切った賭けでした。
 しかし、会長は梅山豚を何とかしたいと約束を忠実に守ります。そして、昇には社長の責任が重くのしかかっていきました。
 世界一周を終えて帰国した平成5年、それは梅山豚を始めた事による赤字がピークを迎え、その存続が難しくなったその時でした。
 そうとは知らない昇は梅山豚事業を引き継ぎ、育てていくことに燃えていました。

トレビの泉にて
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