つかはら肉店リニューアル
ヒルナンデスで認知度が上がったつかはら肉店ですが、実は幾つもの課題を抱えていました。その一つがスタッフの問題でした。社内から店舗の人材を割くことができず、新たに求人をしても応募が無く、実は店舗の運営は地元で飲食店を営む企業に委託していました。
さらに、将来はカフェやレストランなどを営むことを目指して飲食業の許認可を取得していましたが、設備はメンチカツを揚げるためのフライヤーのみで、コンロもオーブンも無く、これでは飲食店には程遠い設備状態でした。
コロナ禍で休業する店も多い中、社長の昇は思い悩みます。このままでいいのだろうかと。そして決断するのです、休業してリニューアルをしようと。そんなわけでつかはら肉店は2022年1月から休業に入りました。
先ずブレーカーを付け替えて電気の容量もアップしました。その後3口のコンロを設置して、小さなオーブンも置いてこれでレストランの厨房として最低限が整いました。さらに調理器具を置く2段の棚を備え付け、食器棚を買い食器も揃えて行きました。
最大の問題は業務委託せずに自主運営に切り替えること、それが最も難しいことでした。1人で店舗を運営するには飲食業の経験を積んだスタッフを採用する必要があります。人材不足の世の中、そう簡単に意中の人材を採用することはできないまま月日が流れて行きました。
そんな中、休業して9カ月が経過した2022年10月テレビ朝日「食彩の王国」から出演オファーが来るのです。憧れの番組に出演できるという嬉しさの一方、つかはら肉店の再オープンが決まらないジレンマであれこれ考える日々が続き、放送日が迫っていきました。
そしてスタッフと何度も話合いついに決断するのです。週1日土曜日のみ塚原牧場のスタッフが掛け持ちで営業しようと。テレビ放映に背中を押された形で再開した直営店には、営業再開を待っていてくれたお客様が次々訪れました。社長の昇も店に足を運び接客やレジなど積極的に参加しました。しかし、昇はレジが苦手でした。現金が合わないことも度々おき、スタッフからは農場で豚を育てていてくださいと言われる始末です。
何回か営業してみると、色々な気づきも見つかりました。メンチカツだけでは運営は厳しいと考え、煮豚やカレーや豚汁など惣菜のレパートリーを増やして行きました。来店客にも積極的に声をかけるようになりました。他愛もない雑談のようですが週一日の営業日を楽しみにしてくれる常連さんも増えて行きました。このリニューアルは自ら店舗に立ち、自ら改善を行いファンを増やしていくことがいかに大切だったのかを改めて気付かせてくれたのです。