ゲストシェフを招いて
直営のつかはら肉店はメンチカツや煮豚などを販売する惣菜店として現在は土曜日のみ営業しています。しかし実はもう一つの顔があります。それはゲストシェフを招いてのレストランという顔です。不定期で行われるゲストシェフの会は既に7回を数えて、毎回楽しみにしていただける常連の方で賑わっています。
狭い店内ですから限定10席、毎回替わるゲストシェフが梅山豚を中心にコース料理を作り提供していただきます。これまでは、パリでミシュランガイドの一つ星☆を獲得したレストランの元スーシェフ(副料理長)、大阪の人気ワイン食堂の皆さん、ナポリピザ世界大会に日本代表で出場したピザ職人、近所でハーブ農園を営む元料理人、食べログアワード2024を獲得するつくばで人気のイタリアンシェフ、ミシュランガイド東京で二つ星☆☆を獲得した中華料理の名店で修業した若手料理人、そしてスペインバスク料理に魅了された人気のフレンチシェフと、多彩な顔触れがゲストシェフとして腕を振るってくださいました。
そもそも10年以上前からレストランを開きたいと考えていました。ある料理人の方がワイングラスを新しく入れ替える際に旧いものを譲り受けたのもそのためでした。5種類各12脚で計60脚のワイングラスが長らく出番を待っていました。ゲストシェフの皆さんは下見に来た際にそのワイングラスを見てさらにやる気になってくださるようで、お店の顔ともいえる存在になっています。
来店される皆さんはいつも笑顔、それはそうです。美味しい料理を食べられて、その後すぐ家に帰ることができます。東京だったら往復2時間以上電車とバスを乗り継がなきゃなりませんから、時間もお金もかかります。お酒を飲んでも家に着く頃はさめてしまいます。
ここで私たちがやりたいのは梅山豚の美味しさを伝える事、そして私たちが梅山豚肉を提供しているレストランの素晴らしさをご紹介することです。人気のレストランではシェフと会話できることはほとんどありません。シェフもお料理で忙しく、初めてのゲストにゆっくりお話ししている余裕は少ないのです。しかしここではレストランのコンセプトやお料理一皿一皿の説明まで直接シェフから聞くことができ、シェフとの会話も弾みます。
茨城県の田舎町でも料理人さえその気になって来てくれたら、美味しいレストランの出来上がりです。料理を引き立てる素敵なお皿や、お肉も一層美味しくなるよく切れるナイフなど、ワイングラス以外も少しずつ揃えています。将来は梅山豚を使ってみたい若手料理人が腕試しをする場としても活用できたらいいかしら、そんな夢をみながら第8回目のゲストシェフの会を企画しています。