いい睡眠できていますか?
豚の睡眠時間は8時間と言われています。豚は人間にとても似ていて、昼寝もしますが基本は夜寝ます。産まれたばかりの子豚は母乳を飲んでいる以外はだいたい寝ています。母乳は約1時間にたった1分間しか出ないため、母豚から授乳を知らせる声を聞くと飛び起きて乳首に群がります。時々爆睡していて授乳を逃してしまう子豚もいて、気が付くとスタッフが起こしてあげます。時々いびきをかいている母豚もいて人間に似ているのでつい笑ってしまいます。
ところで日本人は世界でも睡眠時間の短い国民として有名です。2021年のOECD(経済協力開発機構)が行った33ヵ国の調査によると、1日あたりの平均睡眠時間で最も長いのは南アフリカの9時間13分、2位は中国の9時間1分、3位はアメリカで8時間51分となっています。逆に最も睡眠時間が短いのがやはり日本で7時間22分、続いて韓国の7時間51分、3位はスウェーデンの8時間2分となっています。寝る間も惜しんで頑張っているはずの日本ですが残念ながら経済成長はできていません。一方たくさん寝ているアメリカや中国は経済成長を続けているという皮肉な結果にもなっています。日本人は短い睡眠時間だから質を大切にしたいと願う人が多いのか、睡眠の質について様々な商品やサービスが人気となっています。
睡眠の質を向上させるというヤクルト1000、牧場のスタッフでも定期購入している人が複数いて評判もいいようです。カルピスからもPLUSカルピスという商品が発売されていたり、睡眠の質マーケットはにわかに活況を呈しているように見えます。
ところで睡眠の質って何でしょう?長く眠れていても翌日疲れが取れていなかったり、短い睡眠時間でもしっかり寝た感覚があったり、睡眠とはとても不思議なものです。最近ではスマートウォッチに睡眠のデータをとれるアプリがあり、そこでは約75%を占める深いノンレム睡眠の量、残り25%を占める浅いレム睡眠の割合、そしてこれらがおよそ90分の周期で規則正しく繰り返される睡眠の安定度などを評価しているようです。自分の睡眠の質が解ると睡眠課題が浮き彫りになり、その課題を解決するにはどうしたらいいかという事になるようです。
質の高い睡眠をするには何が大切なのでしょう?それは日頃の生活習慣が大切だと言われています。毎日同じ時間に食事を摂る、温かいお風呂にゆっくり浸かる時間をとる、決まった時間に就寝し、決まった時間に起床し朝日を浴びるなど生活習慣が一定するとおのずと睡眠の質も高まるのです。人生の3分の1は睡眠です。その眠りが快適になるよう取り組むという事は人生をいきいきさせる事でもあります。