給食費は無償化へ
私たちの地元茨城県境町は子育て支援日本一を目指していて、子育て世帯への支援として2024年度の小中学生の給食費が無償化となっています。物価高騰のなか、子育て世帯の経済的負担を和らげることを目的としています。
そもそも学校給食の無償化は2011年に兵庫県相生市で幼稚園から中学校までの学校給食を無償化したのが最初です。現在では全国の小中学校の約3割で無償化が実施されています。自治体によって対応は様々ですが大阪市では2020年から恒久的に無償化が実施され、東京都では2024年度23区すべての小中学校で無償化が実現しています。
しかしこれにより、住む場所によって保護者負担に差が出る状況が強まっており、全国一律の国による無償化を求める声が日増しに多くなっています。それに経済的に困窮し給食費を払うことができない家庭があるのも事実です。格差の問題が最も弱い子供に向かう事は避けなければいけません。一方、払えないことがわかっていても徴収に向かわざるを得ない自治体職員も葛藤を抱えていると聞きます。こうした問題を解消するのが国による全国一律の無償化と言えそうです。
子供たちにとって給食は、栄養バランスの取れた唯一の食事とも言われています。朝食を抜いて登校する児童や、夕食が一人でカップ麺だけという生徒もいて、そうした食の格差を和らげる役割も給食は担っています。
再び地元境町、実はこれまでも給食が美味しい自治体として密かに知られていました。それは既に境町が家庭から徴収する給食費に補助を出していたからです。これにより、素材をグレードアップしたりデザートを付けたりすることができました。近年の物価高騰により小麦粉、米、肉、魚などあらゆるものが値上がりする中でも美味しい給食を提供できたのも補助のお陰でもあります。全国一律の給食費無償化が実現しても、美味しい給食は変わらず続けてもらいたいと思っています。
私たちも梅山豚を学校給食に提供して10年目になります。この間値上げは一切していません。地元に少しでも貢献したいという考えで毎月1回、約2000人の小中学生に梅山豚を提供しています。多くは豚汁として子供たちに提供されていて、お代わりに並ぶ子も多いと聞きます。境町では子供達からの「リクエストメニュー」という仕組みがあります。どうしてもまた食べたいメニューを各学校が持ち回りで選ぶのですが、嬉しいことに梅山豚の豚汁がリクエストメニューに選ばれることが多いのです。子供たちが楽しみにしてくれている梅山豚をこれからも提供し続けていきます。