塚原グループのブランド豚
「梅山豚」
しわしわな顔に垂れた耳、たっぷりとしたお腹にくびれた背中という特徴的な見た目と、穏やかで子育てが上手という性格の梅山豚。
その一方で、“世界で一番赤ちゃんを産む豚”の一つ梅山豚は、一般的な豚に比べて3分の1ほどの体重という未熟児で生まれるため、非常に育てることが難しい豚としてもよく知られています。
かつて三元豚も育てた経験を経て、大切に育てた梅山豚をオーダーメイドのようにご提供したい、その思いから梅山豚の個性を育むことだけに焦点を合わせ、私たちの歩みが始まりました。
学校給食やふるさと納税返礼品への提供など地元に密着した地域貢献を通して、茨城県、そして日本を元気にする豚になることを願い、命を絶やすことがないよう日々愛情を込めて育てています。
肉質へのこだわり
梅山豚は、改良の手が加わっていない「原種豚」のため、一般的には売り物にしづらい脂身が多いという特徴があります。
塚原グループでは、その脂身もおいしく召し上がっていただけるよう、一般の豚に比べて約2倍という長期飼育でゆっくり仕上げ、とろけるようなあっさりとした味わいが実現しました。
そして、細かな霜降りの入った赤身も、豊富な肉汁の余韻を残します。一つひとつの細胞がしっかりとしているので、品質低下などに繋がるドリップロスによる水分・栄養分・旨味成分の損失が少ない肉質となります。
このジューシーな赤身とキレのある脂身の絶妙なバランスが織りなす美しい霜降りと芳醇な味わいが、日本では珍しく料理人向けの豚肉としても高い評価をいただいています。
原種へのこだわり
梅山豚は中国太湖豚系の原種豚で、日中友好のシンボルとしてパンダとともに中国政府から贈られたことがきっかけで日本に輸入されましたが、中国で希少種となってからは日本への新たな輸入は困難となり、大変貴重なものとなりました。
塚原グループでは、メスの梅山豚は原種豚の生産用および食用として飼育し、一方オスの梅山豚は、選び抜かれたもののみ原種豚の生産用として、それ以外は食用として飼育しています。その食用となる原種の梅山豚は、すべて合わせても年間でわずか10頭前後と希少です。
また、2~3年に1度のDNA鑑定を行い、近親交配にも気を配ります。
現在日本で飼育されている梅山豚は、塚原グループと農林水産省を合わせて100頭前後となり、塚原グループでは、純血種の「梅山豚」と「デュロック」という品種を掛け合わせた梅山豚を年間1,000頭ほど生産しています。
※ランドレースとラージホワイトとデユロックを掛け合わせた一般的な三元豚や、バークシャー(黒豚)や琉球豚B(アグー)など現在一般に食べられる豚肉とは決定的に違うDNAを示す梅山豚。原種豚そのものの持つポテンシャルに溢れています。
餌へのこだわり
塚原グループでは、梅山豚に人と同じ安全なものを与えて育てています。
その内容は、大麦、小麦、飼料米、トウモロコシなど、ゆっくり育てて肉を美味しくするのが基本、餌は毎週手作りするのは当然のこと、自社でも畑を構えて栽培するなど餌の原材料選びに一切の妥協をせず、国内最高水準の国産比率を達成し、国消国産に近い環境での飼育に努めています。それも、輸入穀物に含まれる防カビ剤や防虫剤のポストハーベストや、飼料メーカーの配合飼料に含まれる抗生物質の人体への影響を懸念したためです。それらをなくすために、安全な餌を自らで作るということに行きつきました。
餌の原材料の中には私たち人間社会で生まれた資源も含まれ、いわば豚にも人にもやさしい「エコな豚」、それが塚原グループの育み方です。
梅山豚 交配図
梅山豚は純血の梅山豚(メス)と
デュロック(オス)を交配した
梅山豚(50%)を食用の豚としています。
2つの品種それぞれの特徴を残し、
交配されたF1(一代交配種)です。
飼育期間
飼料は、大麦、小麦、飼料米、トウモロコシ、緑茶粕、パン粉、パスタ、大豆粕、その他(焙煎)など、国産穀物を約60%配合し、飼料添加物や抗生物質、駆虫剤を使用することなく自社工場で製造しています。
この飼料の内容や配合を自社で調整し、約65日間の肥育前期で健康に、約90日間の肥育後期で味を良くしていきます。平均270日間の飼育期間を経て、約60頭の母豚が生産した食用の豚から、さらに梅山豚として選抜された年間約1,000頭が国内の個人会員様や百貨店、レストランなどに流通しています。